利息を取る商売は質屋だけではありませんが、この仕組みが確認できるのは奈良時代と言われます。
これは意外にも神事に関係していたのですね。
秋に借り入れた初穂は神に捧げられ神の蔵に収められます。
春、農民は昨年の籾を種籾として借りることになります。
そして、秋に収穫したらお礼として五割~十割プラスして返納するわけです。
出挙(すいこ)と言います。
これは神事でした。
大分高利な感じもしますが、一粒の種籾からは相当な数の籾(種)が垂れますから借りる方としては決して高利ではありません。
でも、貸す方はかなりの儲けになったことでしょう。
とは言え、これは神事です。
後年土蔵に物を預けてお金を受け取る仕組みができますが、この土蔵は寺院が運営しているもので、庶民にとってはやはり神聖なものでした。
ただこの場合、庶民が困窮して土蔵にものを預けるのではなく、度重なる戦から家財などを守るために入れることも多かったようです。
いずれにしても、これが質屋の始まりと言えるようです。
この神聖な仕組みは室町時代辺りになると世俗的になり単純に利息を取るためだけの金融システムが出来てきます。
質屋も質屋らしくなってきます。
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